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こえにならない、こころのこえ

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「コーヒーいれようか?」


1時間毎に聞いてくる父。
まぁいいから座っていなよと言いたくなる。
でも、何か私のためにしたくて仕方ない
その気持ちが、ありがたい。



「ご飯どうする?」

美味しいお店に連れていきたくて仕方ない父。
たまにはゆっくり母のご飯が食べたい。
でも、張り切る父の誘いに乗って、
楽しいご飯の時間を作る。




背が高くて
足が速くて
面長で、かっこいい。

怖い時もあったけど、
自慢の父親だった。

久しぶりに会った父は、白髪が増えていて
表情は明るいけれど老けたなぁっていう印象。


大丈夫?


子ども三人家を出て母と二人。
心配になる。


母に聞いたら、
「お姉ちゃんの産後に名古屋に2週間行ってたら、白髪が増えちゃったの。」と。



母も子ども三人も、家にいなくて
独りになることを想像したのかもしれない。

じっとしていられなくて
動きたくて仕方のない父は、
耐えられないだろう。
孤独に。
生き甲斐のない人生に。

早くに亡くなった私の祖父。
祖父の年齢を越えたあたりから
「もういつ、死んでもいいなぁ」
って話始めて。
角が取れて優しくなって
心もちょっと弱くなった。



そんなことないよ
結婚するまで
孫が産まれるまで
待っててよ
子育てしてよ、おじいちゃん。

ずっと、元気でいてね。